悪口・陰口という行為を考える 2/2

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  • 5 秘密とストレスからの開放
  • 人の秘密をばらしてしまう行為ですが、秘密は抱えているとストレスが溜まるという事実があります。このことから、秘密を暴露してしまって楽になりたいという動機のもと行われる行為です。
    2.と違い、秘密をばらされる人に対する悪意が全てとは必ずしもありません。基本的には秘密の暴露で自分の抱えるストレスを他の誰かにも負担してもらいたい無意識の情動ですので、自覚がないことも多いです。しかし、秘密をばらすことで発生する迷惑や騒動、並びに信頼の崩壊をかえりみず自己のストレスの除去を優先させるという自分勝手さは否定できません。
  • 6 コントロール欲
  • 人をコントロールする立場にいたいという欲が働いている場合も秘密をばらす行為に走らせることがあります。秘密を知りたいという欲は秘密事提供者を上の存在にする構図を作りあげます。与える者と与えてもらう者の上下関係です。そのため、場を仕切りたがる人やいつでも輪の中心にいたい人は新しい情報に敏感で、それを皆に知らせる第一人者になることを楽しみ、人の秘密もばらしてしまうという可能性があるのです。
  • 7 省エネ
  • 普段は仲良さそうに過ごしているのに影で愚痴をこぼしっぱなしという行為も多くみられます。そんなことなら面と向かってやればいいのにと思うのですが、なかなかそうはいかない、女性に特徴的に見られる行動です。
    人間間のコミュニケーションを男女に分けて違いを見るとき、人間が進化の過程で得てきた習性ですが、男性は問題解決を第一の目標とするのに対し、女性はコミュニティーの和が保たれることを第一とするため、問題を明示して討論になるようなことを極力避けたがります。よって女性は誰か・何かの嫌なところをストレスに感じても他人と直接対決することなく(わが子の安全については話は別です)、違う人に話を聞いてもらうことでそのストレスを解消しようとします(男女の違い:ストレス反応参照)。
    男性同士が(メスの取り合い以外の)喧嘩をしてもまた元通りに友達同士になるのに対し、女性は一度言い合いになると二度と仲良しではなくなるのもこの習性から来ていると言えるでしょう。女性は意見の違いを顕わにすることで自分と相手が違う輪、あるいは敵対するグループに属すると認識します。敵対すれば自分と相手に共通する友達などがいる場合、自分側か相手側のどちらにつくのかという懸念も強く持ちます。こうなったらもう泥仕合。こんなことになってしまうより表面だけ仲良くすることを選んで精神の省エネを図るのです。

1は意地悪の対処法
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